「まじめで粘り強い人材」は誇れるか
まず、これを見て欲しい。県企業局が、新潟の魅力として「まじめで粘り強い人材」を売り出している。
そのあとに、平成24年工業立地動向調査の工場立地件数上位7県との比較が出ている。
離職率は、4.1と福島の4.0の次。
正社員の現金給与額は、25万9千円と福島の25万1千円に次いで下から2番。
パートタイマーの現金給与額は、948円とダントツ最下位(2位の福島で990円)。
大学初任給は、18万8千円と福島と同じで最下位。
高校初任給は、15万6千円と福島の14万7千円に次いで下から2番。
労働条件が低いのに、離職率が低いということは誇れるのだろうか。
それは、他に仕事がないという意味だ。
粘り強いは裏返せば、嫌々やっていることになりがちではないのだろうか。
とはいっても、報酬が低いとき、その行為に直接やりがいを見いだすというのは心理学でわかっているようだから、それがそのまま当てはまるのかもしれない。
いずれにせよ、労働条件が低いことは、決して誇れることではないはずだ。