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新潟地方最低賃金審議会は8月28日、中央最低賃金審議会の示した目安(+10円)を2円上乗せして、新潟県最低賃金を701円(現在689円、+12円)とする答申を行った。
  
私たちは、あまりにも低い最低賃金の水準が、働く貧困層(ワーキングプア)を生み、貧困を連鎖させたり、生活保護世帯が増えたりすると訴えてきた。この根本を絶つために、最低賃金の抜本的な引き上げを求めてきた。
そのことに照らせば、中央最低賃金審議会が示した目安から2円アップしたことや時給700円台を突破したからといって、手放しで喜べるわけもない。
  
一方、新潟地方最低賃金審議会は、中央最低賃金審議会の示した目安を基準にして検討している。現実として、新潟地方最低賃金審議会において、目安額から大幅に外れる金額を答申することは困難だろう。
さらに、この構成メンバーは公労使の3者であって、直接に政府や政治家は関与していない。
  
格差縮小と貧困解消は、国策として取り組むべきであり、最低賃金の引き上げは政権公約でもあった。しかし、今回の引き上げ率は1.74%(12円/689円)でしかなく、物価上昇率目標とされている2%に届かない。今回の答申額は、明らかに貧困を深刻にする。最低賃金法10条2に基づいて、新潟労働局長が同審議会に対して再審議を求めるなど、最低賃金は政治の責任で、さらなる引き上げを実行すべきと考える。

にいがた青年ユニオン 
執行委員長 山崎武央